アイルランド・オランダ旅行記・はじめに
[Japanese only]

 

[登場人物]

まず登場人物の紹介から。

Kanao :

21世紀を不惑で迎えたマレーシア・ペナン島在住4年目のサラリーマン。写真、絵画(油絵)、が趣味で、好きな科目は図工、算数、理科、不得意科目は社会、英語、音楽、体育という、典型的理科系人間。粘り強いが切れやすいという典型的A型。

運動音痴で、特に球技はバレーボールからパチンコに至るまで全て苦手。マレーシアで始めたゴルフは「汗をかくため」の物と割り切っている。そのコンプレックスから、ホノルル・マラソン挑戦(一応最後まで歩いた)、スキー技能検定1級挑戦(一応取得)などの暴挙も。

スコッチ・ウイスキーを愛し、その影響でケルト文化にも興味を持つ。新婚旅行では妻候補であった「おつう」を説得してスコットランド放浪の旅に。その後、仕事の関係で西欧を中心に諸外国を訪問する機会に恵まれる。今回のアイルランドはそうした中で浮かび上がってきた「どうしても行きたかった国」。

おつう :

年齢不詳。機を織っている姿も、織られた反物も見た事がない。長女「めぐみ」の出産を機に専業主婦に転職。三食昼寝つきかと思いきや、娘達の相手で案外忙しい生活。それでもマレーシアン・ライフを満喫している。大雑把なO型で折に触れKanaoと衝突。

めぐみ :

もうすぐ7歳で、性格はKanaoに瓜二つの華奢な長女。「A型」に100リンギット賭けてもいい(未だに血液型を知らない)。とにかく工作が好き。夏休みに一時帰国した日本で、おじいちゃんに貰ったお古のカメラが宝物。

けいこ :

今回の旅行から帰ってすぐに4歳になった、顔がKanaoに瓜二つ(?)な次女。がっちりした体形で大胆な性格の割りに妙なところに臆病。明るく、人前に出るとハイになる性格は、未だに誰に似たのか分からない。

これらの4人家族がマレーシアはペナン島から、はるばるアイルランド・オランダ2週間の旅を敢行した。

 

[事前準備・宿]

10年前の新婚旅行とは大分条件が違う。なんと言っても娘たちの存在が大きい。新婚旅行の時は宿も予約せずに行って、「最悪レンタカーの中で寝ればいいさ」という方針だったが、まさか3歳児をかかえてそれもできない。下手なことをして熱でも出された日にはせっかくの休暇が全てパーだ(実際、最後はそうなった)。同じコンドミニアムに住むアイルランド人からも「8月のダブリンは混んでいるよ」とおどされる。インターネットで調べた情報でも8月上旬のゴールウェイは宿が取りにくいとのこと。

さすがにまずいと感じたKanaoはインターネットでB&B(Bed&Breakfast)を探した。仕事が忙しくて先送りにしていたせいもあり、7月に入ってからのスタート。インターネットで検索するとすぐにいくつかのB&B協会が見つかった。

http://www.bedandbreakfastireland.net/

http://www.stayinireland.com/

などがそれ。また当然のことながら

http://uk.yahoo.com/

もいろいろな情報を検索する上で大変役に立った。

旅行ガイドの地図と見比べながら良さそうな立地のB&Bにメールを打ちまくる。情報どおり、ダブリンとゴールウェイがなかなか取れない。返事が無いか、あっても「残念ながらその日は空いている部屋がありません」。最終的にダブリンは中心街を外して近郊のダン・レーリーに(これは結果的に正解だと思う)。

この方法の良かったところは、B&B協会は仲買業者ではなく、単なる斡旋だったこと。直接B&Bとメールでやり取りできるので面倒な話は一切ない。空きを確認して予約をし、その保証のためにクレジット・カードの番号と有効期限を伝えるだけ。注意すべきことは、メールでクレジット・カードの番号を送らない事(先方からはそれを要求される)。番号を盗まれてトラブルに巻き込まれないための用心が必要。KanaoはFaxで送るようにした。もちろん、それでも完璧ではないが、e-mailよりはずっとまし。E-mailは葉書のような物で誰でも読めるということを思い出すべき。

中にはFax通信がどうしても上手くいかないところや、Faxを持っていないというB&Bもあった。そういう所は直接B&Bに電話をかけて番号と有効期限を伝えてok。どこも親切に私の日本語なまりの英語に対応してくれた。彼らの英語も米国英語にくらべると聞き取りやすかったし、なにより、「相手は英語が苦手だ」という前提で話をしてくれるので、こんな旅を計画するほどの人なら何とか会話は成り立つだろう。中には「無理に番号を教えてくれなくてもいいよ、信用するよ」というB&Bも何軒かあった。

「インターネットを導入するほどのB&Bはレベルが高いんじゃないか」というおつうの意見も紹介しておこう。実際、今回の旅では、10年前にスコットランドを放浪した時に2度ほど経験した「こりゃちょっとヒドイんじゃない?」というような宿には当たらなかった。ペシミストのKanaoは「インターネットでまで宣伝する必要があるということは辺鄙な場所にあるんじゃないか」というふうに考えましたけれど。これは性格の違いですね。

この方法での問題点は、行ってみるまで宿の状況がわからないという事。それから、ホームページのイメージと実物が必ずしも一致しないこと。実際、なかなか場所が見つからなかったり、写真を趣味とし、写真が「写っている物が真実とは限らない」という意味だと知っているKanaoをしても「え?これが?」という宿もあった。ただし、これはガイドブックで調べての予約や、旅行代理店を通しての予約でも大差無いと思う。加えて言うなら、これは逆も真で、予想外に良かった場合もある。詳しくは後ほど書きましょう。

オランダ・アムステルダムの宿に関しては、1995年にKanaoが宿泊したホテルが良かったのでそこに決めた。これもインターネット経由で「こういう家族構成なんだけど、何か安くなるプロモーションやってない?」というメールを打った。ここもFaxでクレジット・カードの情報を送って予約成立。五つ星ホテルで高かったけれど、アムステルダムは「治安が抜群」とは言えないので保険の意味も兼ねて。それに長旅の最後なのでかなり疲れているだろうし、安心できる所に決めた。これが正解だったことは後ほど明らかになります。