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アイルランド・オランダ旅行記

出発、空路ダブリンへ

[Japanese only]

 

[2001年8月4日(土)]

ペナン発シンガポール行きの便は夕方。昼食を食べに出たついでに銀行でお金を下ろす。防寒衣も水着も持った。一眼レフ、レンズ、デジタルカメラ、フィルム、メモリー、電池、フィルター、…Kanaoがチェックするものは撮影機材ばかりだ。準備万端。最後におつうに確認。「子供達の解熱剤、持ったよね?いくつある?」。

夕方5時に予約したタクシーに乗り、ペナン空港へ。空港には出発の約1時間半前に到着。ペナン空港は小さいので、チェックイン荷物ありの国際便でも一時間もあれば何とかなるが、そこは用心用心。蛇足になるが、ペナン空港はこの1年間ほどの間に整備が進み、とても綺麗になった。洒落たレストランもでき、ようやく国際空港らしい体面が整備されつつあると思う。到着ロビーは地階で、出発ロビーは2階となっている。

チェック・インを済ませてから換金。アイルランド・ポンドには直接替えられなかったのでとりあえずUS$へ。マレーシアのリンギットは現在国外では両替できないので、とても不便な上に2回も両替手数料を取られるて損だ。もう一つの訪問国、オランダのダッチ・ギルダーには前回出張者を空港まで見送りに来たときに交換してある。

さて、ここまでは順調。約5年ぶりのヨーロッパ。おつうにとっては約8年ぶりか。もちろん娘達には初めてのヨーロッパ。いやが上にも気分は高揚する。Kanaoにとっては勤続15年のリフレッシュ休暇であり、夫婦にとっては結婚10年の記念にもあたっている。もちろんKanaoは「スイート・テン・なんたら」とかの業界の戦略に乗るつもりはない。ヨーロッパ旅行の方がいいよね。

パスポート・コントロールを通過し、搭乗ゲートへ。経由地の一つであるシンガポール行き***便。ほどなく機内に案内されて着席。日本に何度も帰国しているのでメグミもケイコも慣れたもの。勝手にシートベルトを締めて機内誌を眺めている。3歳のケイコは何故か機内誌が好き。

搭乗機は順調に滑走路に向かって移動。離陸に備え、滑走路で停止、そして待機…待機…おいおい、待機が長いぞ。経験の浅いKanaoにだって、何かまずいことが起きたことぐらいはわかる。そして嫌な予感というものは、大抵、当たるってことも知っている。

「技術的トラブルで出発が遅れます。」唐突にアナウンスが入る。「ほら、見ろ」とは思ったが、自分の予感が当たった事を喜ぶ余裕は無い。乗り継ぎ機に間に合うか?しばらくして「この場では修理できないことが分かり、搭乗口に戻ります。部品交換に約20分かかります」。Kanaoは伊達にマレーシアに3年以上も住んでいるわけではない。「約20分」が「最低1時間」という意味であることぐらいは分かっている。しかし、事態はKanaoの予想を越えていた。

搭乗口に着いた機内で待つことしばし。「空港にストックされてい部品が当機に会わないことが判明し、修理不能と分かりました。これからKL(クアラルンプール)より到着する機体をシンガポール行きに振り替えます」。「おいおい、スペア・パーツぐらいちゃんと管理しておけよ…」これって、いつも会社でKanaoが言っていることじゃない?しかし、機体の振替はナイス判断。下手に修理されて時間がかかるよりはいい。KL行きの人たちには申し訳ないと思いつつ、まだチャンスがあるなと思う。

飛行機を降り、指定された11番ゲートへ。地上係員に「22:55シンガポール発アムステルダム行きに間に合うか?」と何時ものように??詰め寄る。「KLM(乗り継ぎ機)に待つようにアドバイスをインタ・ファックスで送った」との返答のみ。振り替え機は約2時間遅れでペナン空港を飛び立った。さすがに不安。機内でチケットを読み直したが…普通読まないよね、こんなの…「航空会社は乗り継ぎの保証はしない」と明記されていた。

教訓その1:乗り継ぎ時間は余裕を持って決めよう 

シンガポールのチャンギ空港ではターミナル2に到着。チャンギはKanaoが一番好きな空港。くつろげて、なおかつ機能的。でも、今回はくつろいでいる暇は無い。KLMはターミナル1から出発。娘達をおつうに託し、チェックインのためにKanaoは荷物を持って走る、走る、走る。息を切らしてトランスファー・カウンターDへ。そしてチェックイン。

トランスファー・カウンターDでは係員に「まあ、落ち着け」と言われる。別に動転していたわけではなく、走って息が切れていただけなんですけどね、フン!!。無線で搭乗口に「親子連れ4名、チェックイン」と連絡してくれる。かろうじて人は間に合ったが、「荷物は保証できない。ベストを尽くす。」防寒着だけでも手荷物にしておいてよかった。「間に合わない場合、次のKLM機になるのか?」「航空会社を問わず、最速の便で後を追わせる。バゲッジ・クレイムで手続きしてくれ。」

教訓その2:万一に備えて薬、雨具、防寒着等は手荷物にしよう

ちなみにKanaoには研究所勤務時代、米国出張の時に荷物が届かず、NASAの研究所にコアラの絵の入った青いセーターとバックパックで訪問して、相手の研究者に「おー、アメリカンスタイルだね!」と言われた経験がある。それ以来出張の時は、最低限、他の会社を訪問できる格好で移動するようにしています。

このトラブルで、おつうはシンガポールの免税店で予定してた化粧品の補充が不可能に。KanaoはNikonのデジタルカメラ、クールピクス用に物色しようとしていた魚眼レンズコンバーターを見ることができなかった。しかし、塞翁が馬、後につうはオランダの乗り継ぎ空港スキポールで、予定していたのより安くファウンデーションを手に入れる事になる。Kanaoは…どう考えても使用頻度が低い魚眼コンバーターを買わずに済み、無駄な散財を抑えられた…と考えよう。

さて、乗り継いだKLMオランダ航空はというと…これは良かった。搭乗口では「あなたたちを置いていこうなんて思っていないから安心して!」と言われる。サービスもさりげなく、機内の調度も品が良い。メグミは座席に座るなり、ベルトの金具が違うと言い出した。本当だ。ピカピカのクロムメッキだね。エコノミーにしては座席も広いし、食事もなかなか。スチュワートはさりげなく3カ国語を使いこなし、お客の高レベルの文化的な会話にもサラッと対応する。

よし、寝るぞー。明日の早朝にはヨーロッパだ!!