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Common Koel
カッコウ目カッコウ科オニカッコウ
Eudynamys scolopacea (43cm)

[2003.04.09]


 え?カラスとキジじゃないかって?いえいえ、目が赤いでしょう?オニカッコウと呼ばれる比較的大型の鳥です。上の真っ黒なのが♂、下の茶色に白ブチなのが♀です。しばらく前から狙っていたのですが、4月5日にようやく撮影に成功しました。

 この鳥が気になっていたのは、実は、オニカッコウの鳴き声が、コウライウグイスと並んでとても印象的だからです。ただし、コウライウグイスがその鳴き声から想像されるに違わぬ派手は姿態なのに対し、オニカッコウは地味を絵に描いたような風体です。

 その鳴き声は、一度聞いたら、まず忘れられないものです。図鑑には"Ko-el"と表現されていますが、切ないような、しかしちょっと間抜けな感じで、「クォー」っと。これを繰り返します。「クォーッ、クォーッ」と長く、あるいは「クォッ、クォッ、クォッ、クォッ、…」のように短く、そしてだんだん強く。

 私がマレーシアに家族を呼び寄せて、ペナンのリゾートホテルに泊まった朝、最初に聞いた印象的な鳥の鳴き声がこれでした。ペナンを訪れた方の中には同じ印象、あるいは記憶を持たれている方が多いと思います。「おおっ!さすがは常夏の島だ。きっとカラフルな鳥なんだろうなぁ…」と。

 しかし、その外観はご覧の通り。しかも、この鳥、その実態はもっとトンデモナイんです…って、自分の目で確かめたわけではなく、図鑑の受け売りですが…。

 カッコウと言えば託卵と言って、鶯やモズの巣に卵を産みつけ、自分で子育てしないので有名ですが、このオニカッコウ、伊達に「鬼」と呼ばれているわけではありません。なんと、あの狡猾なカラスの巣に卵を産みつけて育てさせるんだそうです。従って、オニカッコウはカラスの多い市街地で増殖します。

 しかし、カラスも気がつきそうなもんですよね。特に生まれてきたのが♀のオニカッコウだったら…。何か、調べれば調べるほどイヤになる鳥だなぁ。


Kanao のお気に入りショット